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こんばんは。

今夜はケントとアンジーのお話です。

メイン州の一般的な家庭で育ったケントの趣味は読書で、テニスが少し得意。整備士の父親はやさしかった。アメリカは正しく強いと信じでいたがどこか自信がなさそうだった。母は洋裁が得意ではなかったが、ジーンズ工場で働いていた。6月には大学を卒業したケントは、ガソリンスタンドで働いていた。ほんとは図書館で働きたかったが、なんとなく父親のような仕事を探してとりあえず働いた。

なぜ自信がないのかケントにはわからなかったが、時代がそうだったのだろう。正しく強いには様々な見方があって、敵味方にとってそれは当然相反する。しかし相反することに怒っていてもいつか疲れてくるし、悲しくもなってくる。そんな時代だ。導いてくれるはずの大人もなんだか自信がなさそうだ。もしかしたら、正しくないのかもしれない。

そうしたら、僕はたぶん自分で何かを見つけなければならない。

父親の客が給油にやってきた。新車のMACH1は確かにかっこよかった。大きくなったボディが威張っていて428CJが載ってるって自慢して帰って行った。そういえばいつもそうだ、憂鬱な日もあればそうでない日も、うまくいっている毎日も退屈に感じる日もある。

8月になった。ケントはガソリンスタンドをやめた。

数日後、切符を買ってひとりホームに立った。行先はニューヨーク、ウッドストックだ。特別興味があったわけじゃない。ただ何となく、ほんとなんとなく。出発前にフェスティバルがあると母親に伝えると、だったらって渡してくれたのはアイボリーホワイトのピケジャケットとパンツだった。どうやら僕の為にファミリーセールで買ってくれていたみたいだ。ニューヨークに行く息子に母親の良心だろう。お礼を言って着ていくことにした。

いよいよ電車を降りて会場に向かう途中、一人で来てしまったせいか、僕はうつむき歩き、実はピカピカなピケのジャケットとパンツを少しばかり気恥ずかしく思っていた。そうして会場に着くともうライブが遠くで始まっていた。ステージの前で盛り上がるファンたちや、ビールを飲んだり、タバコを吸ったり、とにかくみんな楽しそうだった。誰も僕に興味は示さない、自分だけの時間を感じているようだった。僕はフェンスに腰をかけた。

日が暮れかかったころ雨がふってきた。別に構わなかった。フェスティバルはこのまま3日つづく。近くでキャンプをしていたカップルが声をかけてくれた。寒くないか?とコンソメスープを渡してくれた。そういえば、しばらく誰とも話していなかった。この特別な環境がそうさせるのかたくさんの話をした。彼らは明日のバンドの話や、二人の将来について話をしてくれたし、もちろん僕の話も聞いてくれた。両親の話、大学の話、ガソリンスタンドの話、特別普通の話ではあったが、、、とにかく憂鬱なんだって話だったと思う。まあ、彼等もひどく酔っていたし彼女は途中で寝てしまった。僕は彼に礼を言ってその場を離れた。

ねえ、ケント君?

振り返ると驚いた顔をして女の子が立っている。僕は正直誰かわからない。

あの、大学の図書館で、、、

ア、、アンジェリーナ!!!

覚えてる?

も、もちろん。

でも、なんでここに、、、

そっちこそ。

いやそれは、、、

ねえ、ちょっと座って話そうよ。

はじめて、、、

そうだね初めて話すね。アンジーて呼んで。

アンジー。

寒いからそのジャケット貸してくれない?

うん。

お礼にこれどうぞ。

アンジーはコカコーラをくれた。

つづく

 

というわけで出来上がったのがケントとアンジーのピケジャケットです。(パンツもあります)60’sのピケを再現したくて綿100%のものを選びました。目の詰まったいい生地です。油の抜けたヴィンテージのそれに近づける為に、ガーメントダイしました。今回ご用意したお色はケントのアイボリーホワイトとモスグリーン、そしてサックスブルーです。ベースになっているのはジャケットは941です。見た目はいわゆるサードタイプですが、実は細かい部分が60’s仕様で70505とは異なっています。パンツは911ベース。すっきりシルエットです。ホントはファスナーですがガーメントダイの都合でボタンフライを採用です。60’sに東海岸でジーンズのイメージを一蹴させブームとなったピケシリーズも70’sにはちょっと前の服となり、2020年にはどんなストーリーが生まれるのか??そんな大した話ではなくても、とにかくかっこいいので是非お試しください。



 

Nocomply jeans

NC941E-T (Pique jacket)

Color : Ivory white, Moss green,Sax blue

Size : 36,38,40,42

Price : 22.000 Yen +tax



 

NC911E (Pique pants)

Color : Ivory white, Moss green,Sax blue

Size : W28,W29,W30,W31,W32,W33,W34,W36,W38 (All Length “30)

Price : 14.000 Yen +tax


 
お求めはXX Development STOREまで。

13時から19時まで営業しています。8/8の土曜日と8/10日の祝日は特別に営業します。

サイズ、カラーによっては売り切れが予想されます。詳しい営業日はこちらでご確認ください。

また、遠方のお客様は[email protected]までご連絡いただけましたら対応いたします。

TCBフェアーも継続中ですのでご来店お待ちしております。

 
9/19追記

みんなのアンジーTシャツができました!!

ちょっとチープな60年代のツアーTシャツがイメージです。生地は20番手のオープンエンド糸を単糸で使って編み上げました。
薄すぎず、厚すぎず、目指したのは着くずれもかっこいいTシャツです。襟ぐりはシンプルにしあげました。サイズ感は少しゆったり目です。
お気に入りにしていただけると、ねじれたり、伸びたりでいい雰囲気に仕上がります。

Tシャツもジーパンみたいに着こんだらかっこよくなるといいながジーパンオタクにピッタリです。

お値段もツアーTシャツらしく¥4.400-
ネコポスで発送します。送料は¥330-です。

お求めはこちらから是非どうぞ。

 

それでは、また。

戸谷