こんばんは。シュアーのパーカーが新発売のお知らせです。

シュアーマニファクチャリングのカットソーシリーズからウェットパーカーが登場です。大人気のクルーネックスウェットと同様に、コットン100％の生地の表糸はオープンエンド20番手を使用して、（グレーはTop糸です）肌側は起毛させさらに洗い加工によって余分な毛羽を落としました。

そして今回は裏糸の番手を変更して、なんと20オンスのスウェット生地ができました。もう王様ランクです。もちろん洗濯したらなかなか乾きませんのでご注意くださいね。

ボディーはクルースウェット同様ゆるめのラグランスリーブが60年代を感じさせてくれます。
袖と、脇のカッティングを工夫してアボイドスリーブと名付けました。縫い目の重なりを防いで、少しだけマチ機能を持たせています。程よくスウェットの重みを感じていただけると思います。
肝心なフードは、あのコーンヘッドを採用。みんな大好きだったあれです。襟元にしっかりたまるので、うまくまとまります。袖口のリブは少し長めの設定です。ここもポイントですね。
サイジングは少しゆったり目です。洗っても縮んだりしませんのでサイズチャートをご参考ください。

カラーは03グレイとナスビーで03グレーはクルースウェットと同じ色味でちょっとリッチな杢グレーです。そしてナスビーは特色で糸から染めて作ったナイスな色味です。オープンエンドにはナス紺がよく合います。ダークネイビーとほんのちょっとの違いを楽しんでいただけたらと思います。

同素材でスウェットパンツを企画中です。発表までしばらくお待ちください。

 

とまあ、ここまでは通常のご紹介です。

ここからが実はのウラ話。（マニア向け）

シュアーのクルーネックスウェットが正直まさかの大ヒットになりまして、ほぼ売り切れ状態になりました。ご希望にお応えできないお客様もいらっしゃったりして、申し訳ないなぁ、、、と思っていました。そこでなんとかしたいと思い、TCBの井上くんに電話しました。

『あのさ、例の企画来シーズン持ち越しでいい？？』

『いいよ、ブランケットでわがまま言ったし、お客さん待ってるでしょ』

実は今回の生地はTCBジーンズからの別注用に用意していたものでした。井上くんにごめんよと言って早速企画に入りました。

シュアーのスウェット生地（裏毛）のテスト時に20/10と20/8をテストしていて、20/10をクルーネック用に採用していて、20/8をパーカー用に用意していました。通常別注時には意向を聞いたり、共通の価値観を確認したりして進めるのですが、ネイビーの色味についてやっぱアレだよねってお裁縫おじさん二人の意見がピッタリあったのが今回のNASVYでした。（あ、NASVYは僕が言ってるだけなので共通言語ではありません）ネイビーも実はいろいろで、デニムのインディゴや、紺色って男子も女子もよくある色味ですが、スウェットのネイビーはこのナスコンがカッコ良くて、ジーパンにもよく合うなと思います。

通常、裏毛は生地で染めるか、縫い上がった製品を染めるかのどちらかなんですが、今回は20/8 に拘ったため、重量が重すぎて生地染めができませんでした。製品染めも考えましたが、あくまで新品の感じから着ていただきたいなと思いまして、糸で染めて編み上げて仕上げる方法を取りました。

（解説）

生地染、製品染の場合、表糸と繋糸、裏糸を同時に染められるので通常この方法を取りますが、先染めつまり糸の段階で染めるには、３種類の糸を別々に染める必要があります。

その甲斐あって、オープンエンドにこのナスビーが抜群の仕上がりになりました。それで出来上がった生地は、もうね、20オンスもありますから、軽い毛布です。コットンの量だけで暖かさを確保するとこうなります。ウールじゃないので毛布はおかしいかも知れませんが雰囲気はご理解いただけると思います。なんだかこんな話し方は言い訳っぽいのですが、生地加工中のコストは全て重さに由来します。つまり、重い＝高い の関係です。ベストプライスを心がけているシュアーですが、今回はスペシャルなんでご理解いただければ幸いです。

そしてパーカーを作るならチャンピオンをはじめに作っておきたいのが正直な想いでした。当時はヘインズやスプリウスなとストア系ブランドも多々ある中で、縦に縮むなら横向きにしちゃえなんてビックリ革命を起こしたチャンピオンが、フードは真っ直ぐ縫うだけなんて、嘘やろってツッコミを入れたくなりますが、これをカッコイイと思ってたり、いやトンガリすぎやろって思ったのも全備事実で、なんとかうまいことフードをやってやろうと試行錯誤したのは僕だけじゃないはずです。

そして今回のパーカーはシュアーのアボイドスリーブにとんがりフード、かっこいいかどうかは気にしてないぜって雰囲気勝負の組み合わせにしました。ヨレヨレになるまで着ていただければとっても嬉しいです。

お求めはこちらから。

紹介動画はこちらです。

 

それでは、また

戸谷より